理想彼氏 「これ、きみのだよねー」 黒髪ポニーテールで美人の同級生と二人っきり放課後の教室。 本来なら何かを期待しても良いような状況。 しかし、そこに甘い雰囲気などなく、ただ僕の冷や汗が流れるだけだった。 「きみのカバンから落ちたんだから間違いないと思うけど」 彼女、綾羽あやねは薄い本を取り出す。 それは間違いなく自分のものだったが、はっきりと「はい」とは言えなかった。 別にエロ本を学校に持って来るぐらい男子高校生がやっていそうなことだ。 それが本当にただのエロ本だったらまだドン引きされる程度で済んだかもしれない。 しかし、その本の内容が内容だった。 「へぇ……『縮小化』ねぇ……」 彼女はパラパラとページをめくっていく。 「あっ……ちょっ……」 本のタイトルは「縮小化彼氏」 あまり声を大にしては言えないが、主人公(?)の男子が同級生の彼女に「縮小化」という能力で小さくされて弄ばれる話だ。 舞台はありきたりではあるけど、放課後の教室と一致している。 そんな特殊なエロ本を他人に見られたとなれば僕は生きてはいけない。 普通の恋愛に憧れたりもしたが、どこかで紆余曲折とあってこういうシュミを持つようになった。 それを他人に、しかも女子に知られたとなれば僕は…… 「これ、やってあげよっかー?」 「えっ……?」 彼女からの予想外の一言。 そのまま固まって二人で見つめ合ってしまう。 彼女は学校でも美人で有名、男子からの視線を一点に集める高校生らしからぬ巨乳もまた魅力的だ。 本の彼女もまたポニーテールで目の前の彼女ほどではないがそれなりに立派な胸を持っている。 ここまで似ていると彼女がモデルなのかと思うほどだった。 そんな相手からの「やってあげようか」なんていう誘いに興味をひかれないはずがない。 しかも、やるって…… と気付いた時には「それ」は始まっていた。 同じぐらいの目線で見ていた彼女がわずかに大きく見える。 視点も自分が前のめりになったかのように低くなる。 わざと姿勢を低くしたわけでも前のめりになったわけでもない。 真っ直ぐ立ったままの体勢で低くなったのだ。 「こういうのが好きなら……何されても問題ないよね?」 彼女が距離を詰めてくる。 一歩、一歩ずつ。 その度に自分の身長が削り取られていくかのように目線が低くなっていく。 彼女が目の前に来た頃にはたわわに実った白い果実が視界を塞いでいた。 こんなに近くで見たことがなかったが、改めて見ると片方だけでも自分の顔よりも大きかった。 「くすっ……逃げないのね?」 逃げないのではない。 逃げられないのだ。 彼女に十分すぎる魅力があって見とれているというのもあるが、同時に危険な雰囲気というのも感じた。 「縮小化」なんてフィクションの話だから現実じゃないと思って見れるが、いざ現実で自分の身に起これば恐怖さえ感じる。 人間に対して使う以外にも物体を小さくできるのなら、使い方によっては世界征服など…… 彼女にだったら征服されても良いかもと思えるのは夢にまで見たシチュエーションだからかもしれない。 「それならこの本通りに再現してあげよっか?」 しかも、彼女はその夢の再現までしてくれるという。 逃げる理由がどこにあるというのだ。 「でも……」 でも、どうしてこんなことを? と聞く前に、彼女に押し倒されるように教室のイスに座らされる。 力も彼女の方がすでに強いらしく、簡単に座らされてしまった。 小さくされたことによる醍醐味というのはこうして力の差を思い知らされるのも一つだ。 女の子と力比べをしても敵わずに、相手のなすがまま、されるがままにされてしまうというのも。 「さっきから胸ばっかり見て……そんなに好きなの?」 「それは目の前にあるから……っ」 「言い訳になってないよー? 目の前にあったらジロジロ見てもいいのかな変態くん?」 いたずらっぽく笑う彼女。 授業中はもとい、休み時間もそんな感情を表に出さないような彼女が笑う。 それだけでドキッとするのに、その笑みが自分の理想の悪い笑顔にピッタリと合致したせいでよりいっそうドキドキしてしまう。 確かあの本の彼女もこんな風に笑う。 「でも特別に今なら見放題ですよー? ほら……♥」 なんて言って目の前で大きな胸を持ち上げたり、揺さぶったりしているのも夢のようだ。 こんな都合の良いことがあって良いのだろうか? 「いっ……」 イスに座る僕の膝の上で対面するように彼女が座る。 その重さに思わず悲鳴を上げそうになる。 どうやら夢ではなさそうだ。 「どう?」 「どう?」と聞かれてもまだ現実味はない。 ただ、彼女の体重はこれでもかというほど感じる。 「ちゃんと痛いです……」 もちろん重いとは口が裂けても言えなかった。 それに、彼女が重くなったわけではない。 ただ、僕が小さくなっただけなのだ。 小さくなればなるほど力も体も弱くなっていく。 今でこそまだ彼女を支えられているが、もっと小さくなれば骨すら粉砕されてしまうだろう。 「重いって言わなかったのは褒めてあげる。でも、重いよねー? これが生の女の子の重さ♥」 「はい」と頷くことも許さないという気迫に後ずさりしようとしたところイスの背もたれに追いやられる。 彼女はスカートで見えないことを良いことに股を開いて密着してくる。 そして、ついに彼女の胸が僕の顔を埋め尽くした。 初めての感覚は苦しいだった。 甘いとか柔らかいというのは後から感じるも、まともに息ができない。 逃げようとしてもイスと彼女の体がみっちりと拘束していて動くこともできない。 抵抗しようにも押し返すための手はすでに彼女の手で封じられていた。 状況が状況じゃなかったら彼女の手や胸やお尻の柔らかさを感じられていただろうに。 「確かこの状況でさらに小さくされるんだっけ? 普通の人間だったら苦しくてたまらないから暴れるところだけど……きみは普通じゃないもんねー」 よりイスに押し込まれながら体を小さくされる。 床まで届いていた足は宙に浮かび、イスの背もたれも肩のあたりに感じる。 まるで小学生に戻ったような感覚だ。 しかし、小学生の頃のように純粋ではない。 自分を抑えつけているのは巨乳の女子高校生。 吸い込むはその巨乳の谷間の空気。 これで反応しないわけがない。 「きみも本の通りだねー。やっぱり小さくされて嬉しかったのかな? 女の子に小さくされて圧倒されて無理やり身体を押し付けられてこんなに勃起しちゃったのかなぁ?」 胸から解放された僕は少し上を見上げる。 大きな胸の上からひょこりとのぞかせた彼女の顔は目元だけでもニヤニヤしているというのが分かる。 「あー、ほんと。見ている私の方が恥ずかしくなってくるぐらいの変態だねー」 彼女は拘束していた手を放すと僕の太ももの内側に手を添えた。 「あ……いや……その……」 少しでも動かせばもう当たってしまいそうな位置に彼女の手がある。 しかし、自分は男なのでもう少しというところでも当たってしまう。 「ちょっと硬いし、あったかいね……♥」 横にずれたそれを太ももごと掴んで握ってくる。 おかげでより硬く熱くなってしまう。 揉む手つきもちょっといやらしい。 「普通はこのあと、その苦しそうな情けないちんぽをズボンから取り出してあげて騎乗位って流れがあるみたいだけど、きみの本は別のことが描いてあるものね」 その普通も女子が言うにはぶっちゃけすぎなところがあるが、あの本はそういう展開ではない。 あの本の続きは普通に座るのだ。 「うっ……」 普通に座るといっても小さくした男子をクッションに座るというものだ。 目の前には今度は彼女の背中があって、彼女のスカート越しで感じるむっちりとしたお尻が膝の上にのしかかる。 昔、男子に冗談でされたことはあったが、そんなものとは比べ物にならない衝撃が襲う。 実際、小さくされているので威力は倍にもなっているのだが。 「思った以上に効果があるのねー。てっきり胸の方が好きかと思ったけど」 確かに大きいおっぱいは大好きだが、大きいお尻を差し置いて好きだというつもりはない。 大きいお尻ももちろん大好きだ。 しかも普段よりもはるかに大きなお尻ならなおさら。 「もう少し小さくしてあげよっか? きみの大好きなお尻がいっぱい感じられるようにね。反応からもうお尻で潰されたくてたまらないって感じだし」 彼女はさらに僕の体を小さくする。 背もたれは頭の位置にあって、足もイスの上に乗り切ってしまう。 当然、のしかかる彼女の背中はどんどん遠くなって、スカートの黒い生地が目下に見える。 身体はすっかりお尻の間に挟まれているというのがスカート越しでも分かる。 綾羽さんは上半身もとっても良いが、下半身のこのむっちりとした感じもまた素晴らしい。 若干ぽっちゃりとしていると形容されるぐらいが僕にとっては標準だ。 「やっぱり理解があると反応良いねー。攻められる才能とかあるんじゃない? 直接ならどうなっちゃうのかなー?」 まるで自然と居ずまいを正すように。 しかし、その逆にあえて服装を乱れさせる。 スカートをまくり上げてもう一度座ってきたのだ。 もちろんこれも本の展開通り。 でも、さすがにこんなこと…… スカートがなくなったおかげで身体は赤と白の縞々のパンツに包まれたお尻と対面することになる。 僕でさえも思わず目をそらしてしまうところを、彼女は平気そうにお尻を押し付けてくる。 「今から使い潰す小さな人間に見られたところで恥ずかしくもないでしょ? 私から押し付けてるのに恥ずかしがってどうするのって話だし……そもそもあの本の女の子は恥ずかしげもなく何度もお尻を押し付けたり離したりしていたっけ? ねえ? そういうのが好きなんでしょ?」 まさにその状況を今の彼女がしている。 「セリフも再現した方が良い? こういうのってセリフもあった方が興奮するって書いているし。朗読しちゃおっかなー?」 お尻を押し付けながら聞いてくる。 もちろん「はい」とは言える状況ではないし、それは僕への確認ではなく「煽り」になっている。 「えーっと……『ふふ……なんて惨めな生き物なのかしら? 女の子のお尻にすら抵抗できないなんて……大好きなお尻でしょ? 存分に味わいなさい』……だって。惨めな生き物って……お尻に抵抗できないとかどれだけ弱っちいのよ。そのわりには女の子もノリノリって感じよねー」 彼女は間違いなく本に書いてあるセリフをそのまま言い切った。 見た目もさることながら声も言い方もあの本のそのまま出てきたんじゃないかというクオリティだった。 まるでそういうセリフを言い慣れているかのように。 そんな素朴な疑問も次々に振り下ろされるお尻の下では気にもならなくなってきた。 「『ほら、ぐりぐりーっ。潰れないようにちゃんと押し返してきたら? さもないと、もっと小さくしてオナニーの道具にしてあげるから』……『まだ全然気持ちよくなってないのに勝手にイかないでくださいよ?』……」 お尻はさらに大きくなって僕に迫ってくる。 パンツは目の前にあるし、次第に彼女の股の間も気になり始める。 お尻に潰されている状態では見えない位置にはあるが、小さくなれば小さくなるほど意識してしまう部位がある。 もちろんそこを彼女も意識していないわけではない。 汗とはまた別の湿った感触が降り注いでくる。 男としても意識しないわけがない。 「ああ……♥ パンツもぐしょぐしょ……♥」 そう言って今までよりも強く押し付けてくる。 濡れたパンツの布は圧迫されるとその染みついたニオイも一緒になって迫ってくる。 イスの上で仰向けになってお尻に潰される。 抵抗しようにも体に力が入らず、押し付けられるパンツのニオイをずっと嗅いでいたいとさえ思っていた。 まるで全身を彼女のお尻や股の間で支配されているような状況に思わず興奮してしまう。 自分もまた、すでに漏れ出していた。 パンツの中でなんて久しぶりだ。 「あーそんなに出しちゃって……女の子の前でそんな無様な姿が晒してはずかしくないんですかぁ? そんなに私にめちゃくちゃにされるのが気持ちよかったんですかぁ?」 ずいぶん小さくなっているはずなのに彼女は僕の様子をわりとしっかり把握しているらしい。 そう分かっているのにつんと触れてきて確認する。 彼女のパンツがぐっしょりと濡れているのなんて目の前にありすぎて、嫌でも分かってしまうというのに。 「じゃあ……最後まで付き合ってくださいね」 彼女は小さくなった僕を摘まみ上げて机の角に置く。 自分が授業中に暇で描いた覚えのある落書きが広がっているのを見て、自分の机だということに気付く。 イスもまた自分が座っているイスだ。 そう思うと少し湿ったイスに色気が漂っている。 もちろん本体の彼女はその何倍の色気で立っていた。 机の角に置かれた僕、立ち上がった彼女。 あの本の展開通りなら…… 彼女は机に手を置き、股を開いて片足を机の上に乗せた。 再び僕の目の前には縞々のパンツが映る。 「ま、待ってそれは……!」 問答無用。 彼女はさらに身を乗り上げ、僕は彼女の股間の下敷きになる。 間接的に感じるよりも正面からならニオイも湿った空気もより強烈に感じた。 自分と自分の机の角が彼女に使われている。 彼女が発散する道具として自分が使われている。 それがまた嬉しくも恥ずかしい。 使われているということは自分は人だとは思われていないのだ。 あくまでも消費される物として扱われている。 「小さすぎてオナニーの道具にしか使えなくなっちゃったねー♥ これでも興奮しちゃうとかほんと変態♥ 小さくされて何もできなくてかわいそー♥ 女の子に負けちゃうのがクセなっちゃうよー♥」 しかも、使っている相手はこんなはしたないことをするイメージのない完璧美女。 角オナどころかオナニーすらしていないとばかり思っていたが、そんなことはない。 どう感じても1回2回ぐらいの初めての動きではない。 押し付けてくる強さも僕が潰れない程度に苦しく、気持ちいい。 「こんな変態だったらまともにオナニーもできないんじゃないの♥ 女の子にめちゃくちゃにされてしか射精できない体になってもいいの? ってまた勝手に射精して……♥ これで何回目? 何回女の子のおっぱいとかお尻とかおまんこに潰されて射精したのかなー♥」 押し付けてくる激しさは強くなるが、それでも僕はギリギリ生きている状況が続いている。 本来なら体格が10倍以上も違う相手に滅茶苦茶にされたら生きてはいられないだろうに。 「んっ……♥ んんっ……♥」 そして、彼女は満足したのか強めに2、3回ほど押し付けて動くのを止めた。 机の角にはパンツからあふれてきた透明な液体がべっとりとついている。 もちろん僕の体も同じようにベトベトになっている。 「お、終わりですか……?」 恐る恐るそう訊ねる。 本の内容は彼女が満足してから持ち帰るまで。 そもそも彼女にあの本の通りにする義理も理由もない。 持ち帰るまで再現したところで彼女に何の得もない。 途中からほとんどアドリブのようなセリフ攻めになっていたし。 これからさらに小さくされて虫でも潰すみたいに簡単に潰すのだろう。 僕は彼女の秘密を知ってしまったわけなのだから。 かわりに夢を叶えてもらったのだ。 まさか本当にしてくれるとは思わなかったけど。 「まさか? ちゃんと最後まで付き合ってもらうよー?」 彼女はまた僕をつまみ上げる。 それからどんどん小さくされていく。 ああ……最後まで、か…… 人形ぐらいの大きさだった僕は、ついに彼女の指先ぐらいの小ささにされた。 「嫌とは……言えないよねー?」 そして彼女は自分のパンツを下してその中に僕を放り込んだ。 突然のことに目をそらすのさえ忘れていた。 彼女の陰部は巨大な洞窟のようで、洞窟の入り口は獲物を待ち構えているようだった。 生温かい滴が顔に向かって落ちてくる。 「だって大事な彼氏くんなんだから」 彼女はあの本のラストシーンと同じようにパンツを引き上げて小人を閉じ込めた。 再現にしては度が過ぎている。 「こんなに相性が良いのに簡単に手放すわけないでしょ? ねえ、彼氏くん?」 彼女はしっかりとパンツを引き上げて圧迫する。 そのまま彼女によって本当にお持ち帰りをされるということになった。 それどころか本当に「彼氏」と「彼女」という関係になってしまった。 もちろんこれは他言無用。 誰かに話したら話した相手を潰すという契約のもとに。