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日用品、服、使用用途不明のなにか…あらゆる物が乱雑に散らかっている。
様々な匂いが混ざり合ったような空気が満ちた部屋。
一ノ瀬志希は電気もつけず、シーツがクシャクシャになったベッドの上で仰向けになり、タブレットを手にネットサーフィンをしていた。
下着の上に白衣を羽織り、小豆色のフワフワとしたウェーブのかかった髪がシーツの上に広がる。
薄暗闇の中、タブレットの放つバックライトが志希の顔を照らし出す。
死んだ魚のような目でぼんやりと画面を眺めながら、指で画面をなぞっていく。
ピタリと不意に志希の指が止まる。
すると死んだ魚のような目はキラキラと輝き始める。
「サイズフェチ、マクロフィリア、ミクロフィリア…へえ?、ネットは広大だねぇ…」
すっかり好奇心を取り戻した猫は、ムクリとベッドから起き上がり芽生えた好奇心のままに行動を開始した。
「にゃはー、実験終了!」
ライブを終え楽屋に戻って来た志希は椅子に座る。
いいライブを終えた充足感と心地よい疲労感を感じながらだらりと椅子にもたれているとガチャリとドアが開く。
「お疲れ様。今日のライブも最高の出来だったな」
「あ、キミかぁ…」
楽屋に入ってきたPにけだるそうに反応する志希。
「最高の環境と材料が与えられれば結果が出せるのは当然。それでも毎回同じ結果にはならない。だからアイドルっていうのは面白いのかもね?」
「そういうものか?」
「そういうもの。あ、それよりライブの前に話した事だけど…」
「ん?ああ、何か実験に付き合って欲しいとか言ってたな」
「さっそくだけど今から始めるから。じゃ、ポチッと」
志希はどこからともなく取り出したスマホ位の大きさの怪しい装置を作動させた。
変化は一瞬だった。
Pは志希の足元で豆粒のようなサイズになって椅子に鎮座する巨大な志希を見上げる。
あまりに唐突な出来事にフリーズした足元のそれを見下ろしながら志希は満足気に微笑む。
「実験成功?。ぶっつけ本番だからうまく作動するかどうかと思ったけどさすがあたし。さて、小さくされた気分はどうかな?」
足元のPは志希に何かを訴えかけているようだがうまく伝わらない。
「うーん、ちゃんと意思の疎通を出来るようにしておくべきだったなぁ…これは改良の余地ありかも…」
ブツブツと独り言を呟きながら志希はツヤツヤと光沢のを放つエナメルのパンプスをPのすぐ側に軽く踏み降ろす。
ズンッ
その衝撃で思わず腰を抜かし倒れるP。
巨大なパンプス。
その下敷きになれば間違いなく即死だ。
恐怖のあまりその場から動けなくなる。
その様子を志希はにゃーんとネズミを悪戯にいたぶるネコのような表情で足元を見下ろす。
座ったまま前屈みになりパンプスを脱ぐ。
素足。準備運動をするようにPの前で足指をウネウネと動かす。
5本の足指の1つ1つがPと同じかそれ以上の大きさだ。
その親指と人差し指でPを挟みこむとそのままパンプスを履き直しその中へと攫ってしまう。
パンプスのつま先。
ライブで動き回り汗で蒸れた熱気と志希の可愛らしい顔からは想像出来ないような臭気が混ざり合い篭っている。
「んふふー、どうかな。私の精製した強烈なフレグランスは。ライブを頑張った証なんだからキミには存分に嗅ぐわせてアゲル。
ん、足の指の間でジタバタしてるってことは相当ヤバいってことかな?ギブアップ?でもダーメ。まだ始まったばかりだし」
ポチポチと端末をいじる志希。
「お次はこっち~」
左腕を上げて露出した自分の腋に目をやる。
そこにはパンプスの中から移動させられたPが腋のくぼみに収まり張り付いている。
志希の青く大きな瞳が興味深そうにPを観察している。
「ツルッツルの志希ちゃんの腋。それを独占出来るなんてキミは幸せものだね。
アポクリン腺に入れるくらいにもーっと小さくしてあげようかな?フェロモンの源泉かけ流し~。なんて冗談冗談」
不意に志希が腋を閉じる
ムニムニとした志希の腋肉がPの体の自由を奪い、光が閉ざされいまだ冷めやらぬ志希の体温と腋から分泌された汗が絡みつく。
外気は遮断されている。
純度100パーセントの甘酸っぱい猛毒のようなそれにPの脳髄は破壊される。
「んふ、ちょっとくすぐったいって。はしゃいじゃってアタシの腋サウナがそんなに気に入った?志希ちゃんの匂い体験ツアーお次は…ココ」
朦朧とした意識のPの体を柔らかいものがムニュリと挟み込む。
先ほどの強烈な匂いとは一転して優しくほのかに甘い匂いがPを癒す。
「ご褒美ご褒美。おっぱいで全身を挟まれるのって男の夢ってヤツだよねー。今の小さなキミならあたしのおっぱいに余裕ですっぽり埋もれちゃうね」
谷間に挟んでいるPを指で優しくさらに奥へと押し込む志希。
そのまま潰さないように両胸に手を添えPを柔らかく愛撫する。
形もよく大きさも十分なそれに志希の指が食い込み形を変える。
「ハイ、おしまい。ニャフフ、残念そうだね?気が向いたらたらまたシテあげる…じゃあ、今度はあたしが気持ちよくなる番」
立ち上がり履いている真紅のショーツに指を引っかけて、太ももの辺りまで引き下げる。
そうしてからショーツの中にPを移す。
サラサラとした質感の布地にはネットリとした生温かい粘液が染み込んでいてPの体に絡みつく。
両サイドにはむっちりとした太もも。
そして上方にはすでにテラテラと妖しく濡れた秘所がPを見下ろしている。
「にゃふふ…キミに匂いを嗅がせててたら興奮してきちゃった…あたしの一番強烈で刺激的な匂い…ンッ」
クチャ…クチュ…
興奮と羞恥で顔を紅潮させながら志希は秘所に指を這わせる。
目の前で行われる志希の自慰行為。
快楽を求め?き回す音、発せられる湿気を帯びた熱気、理性を吹き飛ばすような匂い。
全身の感覚で彼女の行為を体験させられる。
「ンンッ…ハァ…あ…ふァん…」
嬌声を漏らしながらひたすら没頭する。
ショーツの上の存在が触媒となってより興奮を高めていく。
ボタ…ボタ…と行為によって精製された粘液がショーツにこぼれ落ちる。
「あッ…クぅゥあぅ!」
断末魔のような嬌声。
絶頂まで登りつめた志希の秘所から堰を切ったように一層多くの粘液が吐き出され降り注ぐ。
生温かい志希の愛液でPは溺れそうになる。
「ハァ…ハァ…すごく良かったかも…脳内物質ドバドバ…あ…フフ…あたしのでドロドロだね…大丈夫?」
Pをショーツから摘み上げティッシュでその小さな体を拭き取ってあげると志希は軽く唇を当てる。
「ふぅ、ちょっと落ち着いてきた。さ、あたしの匂いフルコース体験ツアーはこれにて終了~。今度はキミの匂いをクンカクンカさせて欲しいな。あたしの匂いばっかじゃ不公平だから」
洞窟、Pの体よりも直径のはるかに太い黒々とした奇妙な植物が洞窟の壁面から大量に生えている。
植物だけじゃなく黄緑がかった巨大な岩石のようなものもへばりついている。
「ん~、直接鼻の中に入れてみたけど匂いなんて分からないね。入れるためにちょっと小さくしすぎたかな?」
鼻毛や鼻屎よりも小さくされたPの匂いを嗅ぐわうように志希は鼻に意識を集中させる。
「鼻の中、キミにはどう見えてるのかな?クンカクンカしたら奥まで吸い込んじゃうかも。じゃ、最後にこの縮小転送装置(仮)を生み出した天才的頭脳を見せてあげる」
生温かい液体。
人肌くらいの温かさ。
Pはチャプチャプとその中を漂う。
目の前には肌色のようなピンク色のようなグロテスクで巨大な物体が埋め尽くしている。
表面には複雑な亀裂が刻まれている。
「にゃふ、本邦初公開?これが志希ちゃんをギフテッドたらしめる脳みそだよ。
色はどうかな?灰色かな?何か閃くとピカッて光るのかな?あたしが今何を考えているか分かる?
天才美少女の脳なんてまずお目にかかれないよ?」
志希のSF映画で見たような巨大な脳を呆然と眺めながら脳脊髄液のプールを漂うP。
「そろそろ戻してあげるね…あれ?にゃは?装置のエネルギーが切れちゃったみたい。
使いすぎちゃった。ゴメン、充電するまでキミはあたしの頭の中にいてもらうしかないね」
元に戻せなくなったPを頭に入れたまま志希は楽屋を後にした。