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高志『そうだったのか。』
梨奈『さて、そろそろおしゃべりはかくれんぼを始めましょうか!ルールは簡単!3分間隠れる時間をあげる!3分たったら私は虫さんを探すの。気づかずに殺しちゃうといけないから、こうするね!』
高志『な、なんだ?』
梨奈『もしも虫さんが命を落としたら音が鳴るようにしてみました!そしたら魔法で生き返らせてあげるの!』
高志『いや、かくれんぼなんだから殺さないでくれよ…。』
梨奈『さぁー、それは虫さんしだいかな♪。それじゃあよーいスタート!』
梨奈は後ろを向き、ゆっくり数え始める。高志は急いで隠れる場所を探し始めた。
梨奈『10、9、8、7…。』
高志『なに!もうそんな時間か!?』
高志は慌てて一つの家の中に入った。
梨奈『3、2、1、0!さあて!探すわよー!』
梨奈は街の中に足を入れ、高志を探し始めた。
梨奈『虫さんどこかなー♪?道路にはなかなかいないなー。もしかして家の中なのかなー?』
高志『ふう、まだ遠いな』
高志は家の中から梨奈の行動を見ていた。
梨奈『さーて!この家にいるかなー?』
梨奈は一つの家の屋根を取り外した。
梨奈『うーん、この家にはいないかなー?よし!踏み潰しちゃおー♪!』
高志『えっ!?』
梨奈『えーーーーーい!どしーーーーーーーーん!』
梨奈の一踏みであっという間に家が粉々になってしまった。
高志はその光景を見て震えてしまった。
高志『まさか、家の中にいたら俺もあんなふうに家ごと潰されるのか!?』
梨奈『虫さんどこかなーー?見つけたらお仕置きだぞー!がぉ〜(((ノ`O´)ノ!』
梨奈は高志をひたすらに探し続けている。しかし外には高志の姿が見当たらない。
梨奈『それじゃあ今度はこの家を踏み潰しまーす♪。えい!』
どしーーーーーーーーーん!!
高志『くそ、揺れが徐々に強くなってきている、そろそろ近づいてきたのか?』
梨奈『虫さんいないなー。やっぱり街大きくしすぎたかなー?虫さんどこーー?』
高志を『言うわけないだろ、馬鹿なのかあの女は。』
梨奈『早く虫さんを見つけないとね♪。次はこの家を踏み潰してやる!えい!』
どしーーーーーーーーーん!!
梨奈はまたすぐ近くの家を踏み潰した。しかし警告音は聞こえなかった。
梨奈『うーん、警告音がならないってことはまだ生きてるのかな?よーし!こうなったら!』
梨奈は何歩か後ろに下がり、勢いよくダッシュをして、そのまま家に向かってダイビングをした。
ずどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!
ものすごい爆発音とともに何件の家もが粉々になってしまった。それでも警告音はならなかった。
梨奈『虫さんすごいじゃない!まだ見つからないなんて!でもそろそろ家も残り少なくなってきたよー?よーし!次はこの家を踏み潰してやる♪!』
梨奈は足を振り上げた。高志は窓から様子を見ると、なんと踏み潰そうとしているのは隣の家であった!
高志『この状況まずくないか!?』
梨奈『よーし!踏み潰すぞー!えーーーーい!』
どしーーーーーーーーーん!!
梨奈は高志が隠れている家の隣の家を踏み潰した。高志はその風圧で窓から飛ばされ、地面に叩き落とされしまった。
高志『まずい!外に出されたか!?まだ気づいてないな、今のうちに逃げるとするか。』
高志は梨奈の足元からとりあえず離れようとしたが、すぐ近くに足が置いてあり、そこから放たれる足の臭いに悶絶をした。
高志『く、臭い…。足が近くにあるとこんなにも臭いがきついとは、離れるとするか。』
高志は臭いに苦しみながらも全力で走り、その場を離れた。一方梨奈は。
梨奈『虫さんも強運の持ち主だなー。これだけ探してもまだ死んでないなんて!見つけたらお仕置きだぞー♪!』
高志『どうやら気づかれてないようだな…。ここで見つかったら確実にひどい目に合わされるな…。』
梨奈『10分経過だよ!虫さん!あと20分逃げることが出来たら元の大きさに戻れるからね!頑張れ!』
高志『当たり前だ。もうお前達の玩具はこりごりだ。』
梨奈が無意識に足を動かすと、なんと高志の真上に足の裏が持ち上がっていた。高志は思わず、
高志『うわーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』
高志は悲鳴をあげると、その声が梨奈に聞こえてしまった。
梨奈『あー!虫さんみーつけた♪!さーて捕まえちゃうぞー♪!』
高志『くぞ!気づかれたか!なんとしても逃げきってみせる!』
梨奈『ほらほらー!頑張って逃げないと捕まっちゃうよー♪?』
高志は後ろを振り向かず、ただ前を見てひたすら走り続けた。
梨奈『お!随分離れたねー♪!でもーーーー、どんなに走っても私は1歩で追いついちゃうんだけどね♪。』
高志は梨奈の足が降ろされる度に風圧で何度も吹き飛ばされていた。高志の体力は確実に減らされている。それでも捕まるわけにはいかなく、何度も何度も立ち上がり、走り続けた。
梨奈『ほんとに頑張るねー♪。すごいすごーい♪。えい!!』
梨奈は高志の目の前に足を降ろした。高志は梨奈の足にぶつかってしまい、そのまま転倒してしまった。
梨奈『あ!転んじゃったね!それじゃあ踏み潰しちゃおっかなー♪』
【一方その頃…。】
由美『ただいまー。』
なんと由美が学校から帰ってきた。由美は自分の部屋へ荷物を起き、梨奈の部屋へと向かった。
【再び梨奈と高志のかくれんぼへ…。】
梨奈『虫さん!覚悟はできたかな♪?それじゃあ行くよー♪。』
梨奈は足を振り上げ、高志の真上に持っていった。
高志『くそ、ここまでか。このまま俺は踏み潰されてしまうのか…。』
高志は逃げるのを諦めた。そして梨奈は足をゆっくり高志をめがけて振り下ろした。
高志に足の裏が触れようとしたその瞬間…。
由美『梨奈ー?ってなにこれー!?』
梨奈『あ!お姉ちゃんおかえり!』
由美『梨奈?一体これは何をやっているの?』
梨奈『虫さん用の街を作ってその中でかくれんぼをしてたの!』
由美『随分と派手な遊びをしていたのね(笑)。それで、先生は見つかったの?』
梨奈『うん!さっき見つけて踏み潰そうとしてたところ!』
由美『え(;´・ω・)?』
梨奈『あっ大丈夫だよ!この中にいる時だけは不死身にしてあるから!』
由美『あ、そうだったのね。なら好きなだけ遊べるのね(笑)。』
梨奈『そうだよ!ん、あれ!?』
由美『どうしたの?』
梨奈『さっきまでいた虫さんがいなくなってる!!お姉ちゃんと話してる間に逃げたのかも!!』
その通りである。由美が部屋に入ってくる前までは梨奈の足が落ちてきて、踏み潰される覚悟をしていた高志であったが、由美が部屋に入ったことにより、梨奈の足が止まり、由美と話し始めたのである。その隙をついて随分遠くまで逃げてきたのだ。
梨奈『お姉ちゃんのせいで虫さん逃げちゃったじゃん!』
由美『私が悪いの?まぁいいわ。じゃあお詫びに私も手伝ってあげようか?』
梨奈『ほんと!?一緒に見つけて踏み潰そう♪?』
由美『はいはい(笑)。でもちょっと待ってて。着替えてくるからね。』
由美は私服に着替えた。由美は素足である。
制服姿にスクールソックスの梨奈、私服姿に素足の由美。果たしてこの2人から高志は逃げることは出来るのであろうか。残り15分。
高志は2人の巨大な姉妹から逃げ続けていた。
梨奈『虫さん!どこにいるのかなー( ̄▽ ̄)?見つけたら踏み潰しちゃうからねー♪。』
由美『先生ー?隠れても無駄ですよー?』
高志はまだ残っている家の中に隠れることにした。
高志『勘弁してくれ…。時間よ早くすぎてくれ…。』
高志は家の中で祈り続けていた。
梨奈『もしかしたらまた家の中なのかなー?』
由美『そうね、先生の気配はあの家から感じるわ。』
梨奈『(´∀`*)ウフフ。よーし!虫さん待っててねー♪。』